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June 2012 の投稿一覧です。
カテゴリー: 短文
投稿者: admin
葬送のこと

夢を見る、色の褪せた、古い映画のような夢だ。
土葬の習慣がなくなり、交通手段が発達した今では、経験した人も少ないだろう、葬礼の行列。
夏の暑い日差しの下、鐘を鳴らす僧侶を先頭に、喪服を身に纏った人達が私の前を俯き歩く。
少し、見上げ、私は彼ら彼女らを、見送っている。
この背中の感触、この堅さは、そうだ、昔、田舎では、椅子を道端に置き、人々はその椅子に座り時間を過ごした。道行く知り合いと、いくばくかの言葉を交わし、そして、見送る。
時の流れが過去から未来へと移ろう、それを見送る、椅子に座る人達は、確かに時が流れるを見届ける、その後見人なのだ。
私の、この背中の感触は、多分、背もたれのある木の椅子だ、木の椅子に座り、私はこの行列を眺めているのだ。

難しい学問では、必ずしも、時の流れ一定ではないという。

硬い木の椅子に座り、葬礼の過ぎるを思う。少なくとも、この私の見届ける間は、私の責任い於いて、この葬礼の行列の行く末が不可逆であれと念じられて仕方がない。
カテゴリー: bion
投稿者: admin
なんだか、体はばてているのに眠れない。
あぁ、しんどいなぁと思う。
私よりずっと年下の友人からメールが来る。メールの最後に眠れない、睡眠導入剤を飲もうかと書いてある。

私自身は精神に作用する薬は一切に飲まないことにしているので、眠れないといいつつ、灯りを消し、できるだけ楽しいことを思うようにして、そして眠る。
睡眠導入剤は拒否だけれど、なんかないかと思う。
子供は母親に童話を読んでもらいながら寝入るという、しかし、こんなおっさんが童話の朗読テープを聞きながら眠るのもあれである、というか、深読みしてしまって、これは当時の世情を暗喩しているのではないかなんて考えだしたら、余計に眠れない。

中尾幸世ファンであり、オーディオドラマのファンでもあるのなら、「DQ」を知らないなんてもぐりである。
夜明けのショパンで中尾幸世の演じた少女の儚さは秀逸だ。
私は携帯電話を持っていない人だけれど、どうやら、スマートホーンとかいうのは、パソコン並みの、なにやら能力があるとか。

ならば、眠れぬ夜のための朗読のページ、のようなのがあってもいいのでは、なんて思う。

続きは後日